平成24年7月某日

八尾〜県営名古屋


 久々に名古屋へ行こうと思い立った。
 初めて名古屋へ飛んだのが平成18年7月。
 この5月にはIFRの訓練で名古屋へ行ったが、ルート上ではずーっとHOODを被っているのでルート上の景色は見えていなかった。

 というわけで、ほぼ6年ぶり2回目の名古屋行きを決意したのだった。

 当日のルートはVREP OJIから東進し、亀山ICから北上、名古屋のVREP INAZAWA STATIONから管制圏へ進入、だけどもし天気がよければセントレアTCAにSIMULATED R/V ILS RWY34 Appをリクエストしようという目論見もあった。


 機首横のサンプリングドレンから燃料のサンプルを採取。
 滅多なことは無いけど、滅多な事を見逃さないためにも毎回点検するに越したことはない。

 


 暑い。
 とりあえず暑い。

 その上最近は老眼が進んで来たのでチャートをきっちり見るためには眼鏡をかけざるを得ない。

 この季節は汗と油(がまの油?)で眼鏡がギトギトになる。


 かなり湿った空気が流れ込んでいるようで、すかっと見えない。
 八尾のRWY27を1503時に離陸。
 ダウンウィンドからブレークしてVREP OJIへ向かう。

 当日はずーーっとこんな感じだった。
 この後、奈良を経由して亀山ICに向かう。
 視程は決して悪くないがシーリングが低い。
 East boundなので最初5500ftをリクエストしてみたがそのままでは同高度の雲に突っ込みそうな状況だった。 
 7500まで上昇するか、4000あたりまで降下して様子を見るか、、、。
 やはり雲の切れ目が無くて降下できない可能性を考え、下にもぐることにする。
 
 チャートでチェックした限りでは最低でも3000ftはほしいところ。
 TCAにしばらく40000ftで飛行する旨断りを入れ、実際に4000ftまで降りると明るいところと暗いところが入り交じっている。
 
 とにかく明るいところを選んで飛ぶ。
 
 トップに出ていればどこに雲があるのかよくわかるのだが、シーリングのはっきりしない雲なのでいつインクラウドするかわからない。
 もしインクラウドしてしまったら反方位でとっとと帰ろうと思いつつ憂鬱なフライトを続行。
 この時点で3000m未満を飛行する際のVMCの条件(上方150m、下方300m、後方600m、前方600m以内に雲が無く飛行視程5000m以上)は全部クリアしているかな?という疑問が無かったわけではない、、、とにかく山を眼下に眺めながら、若干不安なフライトが続く。

 そのうち、奈良を出発してから16分経過。
 プランでは18分経過時に亀山IC到達だから、そろそろ山も越えたころだろうと下の景色を見てみると平地に出ている。

 これで一安心。
 あとは亀山ICを探して、ナビゲーションをやり直すだけ。

 亀山ICの位地はチャートから中部VORからのラディアルと距離を拾っていたのでその目標に向け飛行し、当初予定の2分遅れで通過。
 

 亀山ICを通過後は木曽川に沿って北上、VREPのINZAWA STATIONに向かう。
 前方、川がYの字のように分かれているあたりを右折(?)するとINAZAWA STATION。


 丁度INAZAWA STATION.へ向け右折したあたり。
 名古屋空港まであと9.7nm。
 


 空港まで8nmあたりでセントレアTCAとはお別れし、名古屋タワーとコンタクト。
 西の方からIFR INBOUND(サイテーション)があるということでINAZAWA STATION.上空でサークリングを指示される。

 2周回ったところで管制圏への進入が許可された。


 INAZAWA STATION.に到達した時点では空港が視認できず、若干プレッシャーを感じていた。
 INAZAWA STATION.上空を回る内に空港が視認でき、心理的にかなり楽になった。

 
 名古屋RWY34、ファイナル。
 今回で3回目だが、いつも「この過走帯だけで降ろせそうだなー。」と思えてしまう。


 1559時無事到着。

 


 ご存じの通り、我々のエプロンと反対側には航空自衛隊の小牧基地が。
 格納庫の中には何がいるんだろうと妄想してみる。


 とりあえずお疲れ様でした。


 FDAの路線図。
 結構ええ感じで飛んでおります。
 名古屋市内からはセントレアよりアクセスがいいので結構利用客は多いらしい。
 しかも空港の駐車場は5日間無料だし。


 空港事務所のあるビルから昼食(少し早めの夕食?)のためターミナルビルへ移動。
 しかし、この服装と「ひよこちゃんトートバッグ」はやはり異様な取り合わせではある。


 大きなターミナルビルだが、ほとんど空きスペースになっている。
 大部分の機能がセントレアに移転したんだから仕方ないんだけど。


 食事が来るのを待つ間、帰路を考える。
 琵琶湖あたりにはどうやらCbが湧いているらしい。
 となると今通ってきた経路かもしくは紀伊半島をぐるっと回り込むか。
 
 気温の上昇によりシーリングが上がっていることを期待して、結局来るときと反対のコースをたどることにした。


昼食はこれ。
といっても一人で全部いっちゃった訳ではない。



 さぁ、帰ろう。
 外気温は地面の照り返しがあるとはいえ、36度。


 「AIRPORT WALK」って何よ、と思って調べたら旧国際線ターミナルビルを再利用したショッピングモールでした。
 ちなみにIFRの訓練で空港周辺であれこれすることは「AIRPORT WORK」と言う。

 


 名古屋RWY34を1704時に離陸。
 八尾までは47分の予定。


 


 


 なーんだか天気がはっきりしません。
 


 帰りは4500ftで巡航。
 予想通りシーリングは高くなっていて特に問題なし。
 
 ただ、若干もやが残っていて西に傾いた太陽の光が乱反射して見通しはあまりよろしくなかった。


 奈良の東、月ヶ瀬あたりのゴルフ場。
 ここまで来れば大丈夫。か?

 このあたりでOSAKA INFOで八尾のWxを取ったところ、南東20kmをCbが移動中の情報。
 奈良あたりでどうやらそれらしいものを見つけたが特に障害になる場所ではなかったのでそのままVREP OJIへ向かう。


 OJIから進入すると指定されるのがKOKUBUでのレポート。
 KOKUBU上空より八尾RWY27のベースレグへ進入中。


 八尾RWY27、レフトベース。


 ベースレグからターニングファイナル。


 ショートファイナル。
 


 1755時、無事帰投。

 
 


 格納作業中の愛機の前を横切る機長。


 お疲れ様でした。

お・ま・け

今回、可能であるなら名古屋へのSIMULATED R/V ILS APPをリクエストしようと思っていた。
けど、亀山ICの手前であーだこーだしている間にすっかり失念してしまった。
残念。